ゆきこさんへ(1998.5.17)

ゆきこさん、今日は日曜日、何をしていましたか?

「援助交際!」なんて言わないでね。

わたしは昨日は「豆の木」句会で、きょうはわたしがやっている別のホームページ、青山俳句工場の通信句会の選句結果というのをUPしなければならないので、その作業をしました。

ちなみに昨日作ったわたしの過激な俳句。

札束やいつかオヤジを皆殺し  あずさ

無点句(点が入らなかった句)でしたが、なんかこの句を作って少しスキッとしました。ゆきこさんは、この句どう思う?

ゆきこさんは日曜日は他の日より、「金」がかかるのかな?

それとも、家族と過ごして一円もかからなかったりするのかな?

毎日毎日出掛けていると、わたしはたまには一日中家にいたくなります。

ゆきこさんは、若いから元気溌剌で家になんか閉じこもっていられないのでしょうか?

わたしも街の中にいるとけっこうお金がかかりますので、ゆきこさんの気持ちがぜんぜんわからないというわけではありません。

最近のわたしの趣味はご覧の通り俳句なのですが、きょうはその話をしますね。

俳句なんていうと老人のようですが、わたしはちょっと老人には真似のできない俳句をしています。

青山俳句工場の句会は、夜8時に集まって朝までやります。

句会にしては、ちょっとアナーキーでしょ。

お酒を飲むと、俳句がつくれなくなってしまうので、お酒は飲みません。

いい年をした大人が集まって、酒の一滴ものまずにごちゃごちゃやってるのって想像できますか?

朝の3時とか4時ぐらいに奇妙におかしくなって、皆が笑い出したりします。

ずっと起きてるので、へんなふうにナチュラルハイになるわけです。

で、一晩俳句やっていくらだと思います?

2千円です。この2千円には、数カ月後に書店で発売されるその日の句会報(一冊900円)の代金も含まれています。

ノーパンしゃぶしゃぶとかが話題になったりしましたが、大人がみんな金のかかる遊びをしているというのは大きな誤解です。

といっても、ゆきこさんが今日から俳人になるというのもちょっと飛躍がありますね。でも、お金なんかかけなくったって、楽しく友達と過ごすことができるんですよ。何も俳句じゃなくったて、ちょっとあたりを見回せばお金のかからない楽しいことがたくさんあります。

でも、金がないと死にたくなるって?

死について、やはりお話しした方がいいのでしょうね。

暗くなってしまうから、なるべく後回しにしたいのだけれど、わたしは今すぐにゆきこさんに援助交際を止めて欲しいので、やはり本質的なことを言わないといけませんね。

明日はちょっと暗い話をしましょうね。

タナトスについて。タナトスって死への愛という意味です。

エロスが生命への愛なのに対してタナトスは死への愛。

人には死に憧れるような感覚もあるのです。それは金があろうがなかろうが!です。

山口あずさ

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