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シンポジウム「セックスワーカーの労働権要求運動をめぐって」に参加して(※加筆訂正 991114)

昨日、シンポジウム「セックスワーカーの労働権要求運動をめぐって」というシンポジウムに行ってきました。
かなり茫漠とした印象なのですが、まとめてみたいと思います。

「セックスワーカーの労働要求運動をめぐって」
日時:11月5日(金) 6:00pm〜8:45
会場:東京ウィメンズプラザ第一会議室
参加費:1000円
パネリスト:
伊藤みどり(女性ユニオン東京)
南智子(性感マッサージ業、執筆業)
日野繭子(PSナイトカウンシル)
かおる(PSナイトカウンシル)
丹羽雅代(男性と買春を考える会)
鈴木水南子(現役/元セックスワーカーのためのピアカウンセリング主宰)
司会:要友紀子(風俗嬢意識調査プロジェクト)

この間の日曜日、鈴木水南子さんが久しぶりに電話をくださった。
シンポジウムのパネリストとして参加されるとのこと。
せっかくお電話を頂いたので、行くことにした。
金曜日の6時から、ということで、会社を5時にぴっと出て、青山に向へ。
少し遅れて会場到着。水南子さんの最初の挨拶は聞き逃してしまう。
パネリストは女性ばかり。
コーディネーターも女性。
この中でセックスワーカーという言葉そのものに、疑問を抱いていらっしゃる方は丹羽雅代さんのみだった。
わたし自身はと言うと、確かに「労働」に違いないと思っているのだが。。。
会場で貰ったパンフレットによれば、セックスワーカーとは、ピンクサロン、ソープランド、イメージクラブ、性感ヘルス、性感マッサージ、ファッションヘルス、ヌードダンサー、ヌードモデル、ストリッパー、SMクラブ、アダルトビデオ、セクシーパブ、ホテトル、出張ホスト、ウリ専など、一定の職場で性的なサービスを提供したり、性に関係する仕事(職業)に従事している人のことを指している、そうである。
で、援助交際やテレクラ売春をする人や、主婦や、愛人になる人のことは含まないことにすると但し書きがされている。。。。
なるほど。。。
なるほど、といったん思ってはみたものの、援助交際がいわゆる売春から、コンパニオン(=カラオケの相手や食事など)、愛人、あるいは、お小遣いをくれる恋人(?)まで、その指し示す範囲がたいへん広いことから、新規参入のハードルが恐ろしく低くなり、とんでもないことになってしまった、というのが記憶に新しいわけで、セックスワーカーとひとくくりにしてしまうことによる弊害もなくはないと思う。
が、まあとにかく、長時間労働や、密室での労働であるために犯罪被害に遭いやすく、それを訴えるすべもない、というのは気の毒である。
シンポジウムでは、とにかく問いの立て方そのものが茫漠としているため、なかなか話が見えてこなかった。
自分自身の考えもあまりまとまらなかったのだが、出てきた問題を、記憶を頼りに箇条書きにしてみることにする。(少しは、まとまるか?)
1.非合法店で働いているので、犯罪被害を訴えることができない。
というのがあるそうだが、これは単純に考えて、非合法店で働くべきでないという答えが出てきそうだ。非合法でないお店で、非合法でないセックスワークをすることは、不可能ではないだろう。セックスワークをする場合は合法店でお仕事をする。お仕事内容も合法なものにする。また、非合法のお店で働いていて被害に遭ってしまった場合は、女性ユニオンの東京の伊藤みどりさんがおっしゃっていたように、女性の弁護士を探して警察対策を考えつつ何らかの手段を探すしかないようである。
山口の考え(※その場の思いつき):一口にセックスワークと言っても、合法である場合と非合法である場合があるだろう。もし、非合法のお店ばかりが多いのであれば、合法なサービス内容かつ労働基準法に基づく労働条件を謡文句に新しいお店をつくれば、良質な労働力が集まり、きっと繁盛することだろう。労働力がこちらにながれ、その安全性を買って、購買力もこちらに流れれば、非合法のお店は採算が合わなくなり潰れてしまうだろう。安全第一のセックス産業を誰か発明できないだろうか。。。(そんなに需要があるなら、ということだけど、そんなに需要があるわけでしょ?)あと、それからセックスワークと言う以上は各人が職業に就くという意識をはっきり持つ必要があるのだろう。本人に権利意識が希薄では、改善はいずれにせよほど遠い。自暴自棄でこの職業に就くべきではないと思う。(じゃ、どういう理由でこの職業に就くのかは、よくわからないが。。。とにかく、どのような事由であれ、この職業に就いて、自分に適性があると認め、この職業を続けようと思うプロ意識のある人は、権利意識に目覚めるようである。)
2.犯罪被害を訴えた場合にセックスワーカーであるために、違法性がないと警察に言われてしまう。
とにかく男性優位であることに問題がありそうだというのが、シンポジウムでの結論だったように思う。
山口の考え:労基法上の労働であるかどうかはいったん脇に置くとして、一番よくありそうなことを想像してみる。セックスワークでセックスそのものを行う場合に、ゴム製品の着用がルールになっているらしい。(「風俗嬢菜摘ひかるの性的冒険」によれば、堀之内では組合でスキンの着用が義務づけられている、らしい。組合があるというのは、合法ということなのだろうか???←ぜんぜんわからない。。。)
このゴム製品を着用をお客が拒否し、着用せずにセックスを行うのは契約違反であり、犯罪である。
そもそもの契約、セックスの対価としてお金を受け取るが違法であったとしても、妊娠を望まない性行為の場面で男性が避妊を拒否することは犯罪である。
あ、そうか。
この場合は、性行為を売買春に限定せず、世の中のありとあらゆる性行為と考えればいいのかもしれない。
妊娠を望まない性行為で、女性を妊娠させることは人として犯罪である。
夫婦間でも同様。
性病に感染させることも犯罪である。
これもありとあらゆる性行為に於いて、性病を感染(うつ)してはいけない。(少なくとも感染さないように留意する義務が、ありとあらゆる人間にある。)
3.客の側の被害もある
会場に来あわせた畑野とまとさんから、「客の被害もあると思う」というご発言があった。彼(彼女?)は、以前、トークライブ「売買春をめぐる大激論」でゲスト出演されていたように思う。
男性で性を売っている立場からの発言ということで、わたしは頭がウニになって会場を出てきてしまったのだが。。。
彼の今回の質問はいい着眼点であったように思う。
水南子さんが、彼の発言を受けて、過去のSMクラブ女王さま体験から、お客さんで病気に感染した人がいたという話をされた。
この話は以前ご本人から伺ったことがある。
SMクラブの器具類をきちんと消毒なんかしていなかった。という話だ。
この話を受けて、
南智子さんが、「えー、うちはそんなことないよ。うちの店に来なよぉ。」と水南子さんを誘っていた。。。(--;)。
また、加えて南智子さんは、このような被害は性産業だけに限ったことではなく、自分は性産業をホテル業と同じように考えていて、リッチなホテルもあれば、泊まれば命があぶないホテルもあるとおっしゃっていた。。。
が、泊まれば命があぶないホテルは日本では営業できないだろうし、食中毒を出せばその会社は潰れる。
性病感染者を多量に排出しても引き続き、営業を続けられるのは、性産業以外にはないだろう。

山口の感想:被害を受けつつ、被害を与えつつ、序でに客の呼び込みもせねばならない??????
4.買春比率
買春の比率について、「買春に関する男性意識調査」を行った丹羽雅代さんが発言された。
日本で調査すると男性の50%以上になってしまうが、スウェーデンでは16%程度で2割に満たず、またオランダの飾り窓のお客は外国人などの観光客がほとんど とのこと。

山口の考え:これは非常に恥ずべきことだ。日本の男性が世界的に見て、発情の度合いが高いなどと言うことがあるだろうか? 性産業のあの過剰な広告無しに、あるいは一部マスコミの過剰な性報道なしに、このような醜悪な数字が出るとは思えない。作られた需要と供給は消せるのではないか? 週刊誌からヌードグラビアなくすぐらいのことなら、簡単にできそうな気がするが。。。携わる人間がバカだからできないのか?(読者がバカだからではないと思うが。。。ちなみに低レベルの「現状継続」は、バカでもできる仕事の代表ある。)そういえば、南智子さんが、性感マッサージのお客さんの2割が女性であるとおっしゃっていた。わがこととしては、とてもじゃないが、想像ができない。。。。なんでそう無闇に発情する必要があるのだろう。。。自然に発情するのだろうか?????
5.プロ意識
パネリストの一人、日野繭子さんは現在ヌードダンサーで、下ピンク映画女優なのだそうだ。ピンク映画がAVに入れ替わる時期にピンク映画女優を引退されたそうで、このときに、ほとんどの「女優」さんがAVには行かなかったそうである。当時はAV女優ではなく、AVギャルと呼ばれ、彼女たちが演技ができなかったためAVビデオはドキュメンタリーになって行ったのだそうだ。
日野繭子さんは、最後の締めくくりの挨拶として、セックスワークをするからには、プロ意識をきちんと持とうとおっしゃていた。
山口の考え:どんな職業でもそうだが、プロ意識の希薄な人は、搾取されがちである。ありとあらゆる職業の内で、最もプロ意識が必要とされるのは、セックスワークかもしれない。フツーの会社で、フツーにやっている場合は、ぼーっとしててもそれほど悲惨な権利侵害には遭いそうもないし。。。
6.神聖さについて
客席から、新しい生命の神聖さについての発言があった。これを受けて、南智子さんが、性の喜びは神聖なものだと発言していた。
山口の考え:性の喜びもけっこうだけれども、セックスワークで新しい生命がはぐくまれてしまった場合、性の喜びどころの話じゃないではないか、と思ったことでした。南智子さんは、巫女的売買春を想定しているのかもしれないが、今現在の売買春マーケットを鑑みるとき、恐ろしく無理のある想定に思える。われわれは動物のように生殖しているわけでも、できるわけでもない。人間の子供はきちんと人間の子供として養育されねばならない。当然、新しい生命がこの世に誕生する場合、セックスの当事者とその子供は別人格である。堕胎という選択肢は、選択肢のひとつで有り続けるにしても、盲腸を切り取るのとは全く別の意味を持つ。心身ともに何等傷つくことなく、堕胎をすることは不可能である。じぶんの子供を堕胎させて何も感じない男性がいれば、それがたとえ買春によるものだとしても、人としての感受性に悖る人間だと思わざるを得ない。以下は極論だが、もし、買春によって生命が誕生した場合、DNA鑑定を行い、その子供に父親の遺産相続の権利を与えるべきである。当然父親に扶養の義務を課すべきである。生命に基づく倫理は、われわれの生活便宜上の倫理よりも尊重されるべきである。売春者の子供に被養育権あるいは相続権を認めたくない買春者の妻は、人倫に反する。売春者を攻撃する前に、そのような夫を持つ身を恥とするべきである。買春者の妻は、売春をしないということによって、売春者より倫理的と見なされるが、生まれてくるいかなる子供と比しても、より倫理的であるとは思われない。少なくとも、生まれる子供に一切の罪はない以上、ありとあらゆる子供は倫理的に扱われるべきである。責任を果たさねばならないのは大人であって、子供ではない。
7.売春は必要か
わたしは全員に対して、「売春という労働があなたには必要ですか」という質問を書いた。もちろん、ヌードダンサーを売春と呼ぶのは不適切だろう。もっとも、わたしはこの質問をセックスワーカーだけではなくて、フェミニスト・カウンセラーである丹羽さんや、女性ユニオンの伊藤さんにも聞いてみたかった。
理由は、わたしには「売春」も「買春」も必要がないからである。

山口あずさ

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